ひょうたん池周辺2 平成20年3月9日 所在地:鳥取市東町
先程の郭の尾根を直登しました。

吉田浅雄氏の縄張り図に地山のように描かれた尾根に出ました。先端は削平されていますが、尾根筋の形で三角形になっています。

マップI地点。
三角形の部分は削平されているが、東側は加工度が低く地山と判断しました。古墳みたいな形状?

腰曲輪は、最初道の跡だと思ったが、進むと先がなかった。
上の腰曲輪状の部分。幅はたったの1m程で段差も少ない。腰曲輪ではないのか。判断に迷う。
更に尾根を登ると、中尾根の諸陣営の空堀に出合いました。昨年春に歩いたコースです。
空堀を南東に下り、谷底をひょうたん池に引き返します。

不思議な谷です。開けていて谷底に水がありません。

いや水は流れているのですが、暗渠のように谷の下を水が流れているのです。

何か工事でもしたのでしょうか。このような谷を見たことがありません。
所々で下水の蓋が落ち込んだように下を流れる水が見えます。音も聞こえます。

先程登った、細長い曲輪のある尾根の横を下り、池の南側を通る道を進みます。
今日のコース図。

D 渡河地点
E 石垣護岸(約30m)
F 細尾根郭
G 谷郭(長さ15m幅4m)
H 炭焼き窯跡
I 三角郭
J ひょうたん池横郭
池横の道がぬかるんだ場所で斜面を登ると、突然目の前に削平地が現れました。

広い郭です。日没後だったので暗い写真になりました。

マップJ地点。
4月1日、再度確認のため郭を訪ねました。

新しい郭を見つけたかと思っていましたが、良く見ると他の人が訪れた痕跡が残っていました。私ではなくその人の発見です。

ともあれ、今まで縄張り図に書かれていない郭が見つかったのです。
横の斜面より撮影。

郭の北端に立つとひょうたん池が真下に見下ろせます。

この郭は歩測で長さ35m最大幅30m位の大きさです。

完全削平ですが、北東の谷に近い部分は傾斜しています。風雨による浸食が考えられます。
南東側の切岸。

山を大きく削って削平されたのがわかります。
場所がひょうたん池の直ぐ横なので、造成工事の事務所として使用したのでしょうか。

しかし、下の郭や堀の存在を考えると、天正9年の遺構の可能性もあります。

または天正9年は小さな郭だったが、造成工事に伴い拡張したのかも知れません。

吉田浅雄氏にこの郭の存在をお知らせすると、氏は28年前に右下の遺構から左の点線のコースを歩かれたそうで、池下の橋までの区間を歩かなかったことをとても悔しがっておられました。
ホームに戻る 歴史トップに戻る ひょうたん池周辺1へ戻る