高平(隆平)城福井尾根1 平成21年5月31日 所在地:鳥取県八頭郡八頭町日下部・福井
高平城福井尾根を登ります。

鳥取市から八頭町郡家を過ぎ、坂を下って西御門で国道29号を右折。

福井に近づくと目的の尾根が見えてきました。いつも国道29号を走ってばかりで、この方角から高平城を見たことはありません。
今日登るコース。

福井集落から高平城に登る尾根。
近くから見る尾根は地図と形状が違います。地図では頂上が平坦に描かれているが、実際は両側が切れ落ち中央部が高く盛り上がっている。


手前の電柱に黒い物が見えますが、黒い布が引っかかっているようです。強風で飛んだのか。
昨年の下見で、集落のバス停に駐車すればよいと聞いていたので、国道482号のバス停に駐車します。ここはゴミの集積所にもなっているが、今日は日曜日なので大丈夫です。

集落の道はとても狭い。
山沿いに突き当たると井手が流れています。

この道も道幅が狭く、この辺りが一番広いです。待避場所もほとんどありません、対向車があると困るでしょう。昨年この道に両側から進入したのですが、一方は道脇の草が車に擦れ、反対から進入したらUターンが出来ず、200m程バックしました。私の車は3ナンバーだ。軽トラックが欲し〜い。

ここで集落の男性に城山の話を聞く。先祖から話を伝え聞いていて、波多野氏が滅亡したのはちょっと前、お爺さんより少し前らしい。口伝が正しいのならは、波多野氏が滅びたと言う1559年は450年前なのですが。
山の先端にあるという墓地へ行く。上の写真の奥で右折、入って直ぐ左に曲がる。
道は山裾を登ります。ここから距離にして900m標高差200m強で頂上に辿り着けるはず。
先程の人の話では、墓地の手前の折り返しを直進すると山に登る道になるそうです。

画面中央が話で聞いた道です。道は大分傾いています。私は尾根の上を正確にトレースするのが目的なので右折して墓地へ行きます。
墓地です。ここも昔は郭だったのでしょうか。地図A地点。

この奥に進むとそこに新しい道がありました。その道を歩きます。
道は水道設備を作るために新設されたものでした。この辺りも郭があった可能性あり。

ここから尾根を直登します。
登るとすぐ郭のような小さな平坦面があります。
さらに尾根道を登ると小さな削平があり、すぐ上が一段高くなっています。
削平に上がると何だか見たような地形です。以前、東連郭北西尾根砦2で見た郭を凄く小さくした創り。

右の段は一歩で越えられそうな高さ。いくら450年の歳月を考えても昔の高さは1mも無いでしょう。

それなのにわざわざ左にスロープを造ってあります。進入してきた敵にここを通って下さいと言うのだろうか。
加工を見て考えたのだが、ここは戦時には柵を設置していたのではないか。下手な絵でスンマセン。

あまり知識がないので柵の形状はわからないが、柵で敵の動きを阻害し、取り付く敵は槍で突く。

中世城郭において、重要な地点には平時でも柵や木戸を設置していたが、全部の郭に常時柵を設けていた訳ではないだろう。

この地点は柵の設置場所と考えた方が納得する。東連郭北西尾根砦2でもスロープは向かって左にあったが、槍で突く時の利き腕の関係だろうか。
尾根はこの地点で幅が狭くなっている。守りの兵士が少なければ郭は幅が狭い方が有利だ。
お城探しの人は、大きな土塁に大きな郭を発見したいのかも知れないが、大きな郭に少ない兵士ではすぐ敵に落とされます。
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