布施天神山城(因幡)  所在地:鳥取県鳥取市湖山町南3丁目
 2004/12/25
追記
  長年見たかった天神山城に行ってきました。

なぜ行かなかったと言えば、このお城は県立高校の敷地の中にあり許可を得てからお入り下さい。と言っても仕事は不定期なので、許可をとることがためらわれてしまいました。ところが最近史跡として一般に公開するように方向転換したみたいです。因幡山名の本拠地は岩美の二上山にありましたが、ここ布勢に移転されました。今日訪れて何がメリットでここに移転したのか、ようやく理由が分かりました。

城に行くと切岸の下に岩が転がっていました。岩盤に樹木が成長し、根によって出来た亀裂で岩が割れ落ちていたのです。触ると珪藻土みたいな感触で柔らかいです。岩はツルハシで簡単に加工できそうです。もちろんこの城の築城時代にそんな立派な石垣はありませんが、石垣を積まなくても急傾斜の切岸が作れるのです。山名氏はこの山の岩の加工のしやすさに目を付けたのかもしれません。この山は上層と下層で別の岩で形成されており、ちなみに櫓台の岩は硬く、タガネがなければ加工できません。

標高の低い山ですが、急な切岸と二の丸周りの内堀、さらに総構えとして湖山池の水を引いた外堀を掘りました。周囲は今でこそ乾陸化が進んでいますが、築城時の560年前は沼に近い水田です。城攻めは細い道を一列に攻め上るしかなく、備中高松城のように攻め手を悩ませるものだったと思います。
 現場を見ないで先入観で物を判断してはならないと教えられました。
天神山城入口の案内板
進入路より主要部の切岸を見る
北端の急な切岸
北東部は段差が低い
大手
主要部入口近くに井戸がある
城の概略図
主要部は広い 右の藪が櫓台
櫓の一つ下の曲輪
櫓台は岩山
曲輪の向こうに堀切がある
堀切反対より主要部を見る
城の南端の東屋
 
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