中蒜山・上蒜山 平成17年9月12日 所在地:岡山県真庭市・鳥取県境
3日前の大山の展望は最低でした。この登山シーズンにもっと良い所を、と言うことで蒜山に登ろうと計画しました。いや、本当は今朝思いつきました。倉吉→関金→犬挟峠で国道313号を下りてくると、蒜山が見えます。蒜山三座と言いたいのですが、上蒜山は中蒜山に隠れて見えません。写真右から下蒜山・中蒜山です。今日は中蒜山から上蒜山に縦走して、往復で標高差1000m弱コースとなります。
中蒜山登山口の塩釜ロッジです。この駐車場に車を置かせていただきます。但し土・日曜日はロッジのお客様が多いので、奥にある別の駐車場に置いてください。この写真の左側に登山口があり、名水塩釜冷泉が湧いています。標高500mです。
道は林を通って1合目、川をちょこっと渡ってアップダウンで2合目となり、その後傾斜が急になり3合目となります。この写真を見ると、登山道が異常に広く変に思うでしょう。理由は土質が非常に滑りやすいので、皆が道の両端を歩こうとするからです。4合目で下りてきたグループは、道の左右に分かれて下りてきました。私も気をつけたのですが、下りで見事に大尻餅をつきました。
結構急な4合目を過ぎ、5合目の日留(ひるが)神社になると6合目までは緩やかな道だ。
6合目を過ぎ左は植林で、アレッーという急登になってきました。足の筋肉で登っているのがしっかり判りました。ロープも出てきて、滑りやすい道と合わせ何だか難行苦行ぽくなってきました。
7合目を過ぎるとクサリまであります。下の岩も滑りやすいです。スパイクが必要かも知れません。普通の登山靴ではフリクションが効かない。植物の根を傷めるから駄目でしょうが、フェルトとスパイクがあれば大分歩きやすいかも。
ここが8合目です。この上は樹木も低くなり、道はさらに急登になります。一応ロープが張ってありますが、高度感があります。
尾根にでる直前から視界が開けてきます。眺めが良いので、突然楽しくなります。気分屋です。
尾根道を中蒜山に向かう途中で、後ろの下蒜山の展望が開けました。本当は、犬挟峠から下蒜山・中蒜山・上蒜山と縦走するのが面白いかも知れませんが、車が2台必要です。それに下蒜山と中蒜山の間は大分降りてから登るので、積算標高は200m程高くなり、体力のない私には無理かもしれません。いずれ、朝早くから時間をかけてトライしたいです。
しばらく尾根歩きをすると、中蒜山山頂にたどり着きました。標高1122mです。避難小屋もあります。見晴らしも良いし広さもあるので、バーベキュー向きかもしれません。山に登るとお腹がすくので、食べ物のことしか考えていないです。こういう所で食べると何でも美味いのですが。
中蒜山山頂の360度パノラマで、サイズは140KBあります。この時は残念ながら上蒜山が逆光になっています。
中蒜山から上蒜山に向かいます。一番標高の低いところは985mです。この笹原をユートピアと呼ぶのだそうです。ここは風衝草原ではなく、冬に雪庇が発達しそれが小雪崩を起こし樹木を傷める、それで大きな木が育ちにくいのです。だから北側の斜面は樹木がしっかり生えています。
ユートピアを飛ぶツバメ。実は中蒜山山頂で耳元をツバメが飛び、羽ばたく音が「ヒュヒュヒュ」と聞こえました。ツバメの羽音は初めて聞いたのですが、この後ユートピアでも何回か耳元で音を聞かせてくれました。何か別世界のようです。ツバメは下界で慣れ親しんだ人間を、面白そうにかまっているようでした。気持ち良いのだろうな。
途中にマルバダケブキがありました。花期の終わりで痕跡が残っています。鳥取県のレッドデータブック絶滅危惧U類の植物です。登山道が県境なら、南側に生えているので岡山県の植物となります。
上蒜山登りの尾根道は細く急傾斜で、太く長いクサリがぶら下がっていました。ただ中蒜山の登山道のように滑らないのは良いです。上蒜山山頂標高1202mは、樹木に覆われ展望はありません。頂上は狭いし中蒜山とは大違いです。ここは上蒜山の最高標高頂上で、左の道を200m程行くと2m標高の低い三角点頂上があります。そちらも見晴らしは良くないそうで、行きませんでした。
上蒜山から中蒜山に戻るのですが、ここで大問題が発生。3日前の大山の後、そのまま車に放り投げていた軽登山靴です。左のソールに亀裂が出来て、ユートピアに降りると踵が大きく口を開けてしまいました。歩くとパコンと音がします。後で調べたら、ウレタンが加水分解で劣化し剥離したのです。応急修理しましたが、歩きにくいこと。中蒜山は夕日に照らされ行きがけより綺麗でした。パコン ペタン パコン。
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