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 駒ノ尾山 足馴らし・・・・ 平成26年5月23日 所在地:岡山・兵庫県境
いろいろ所用が続き、長い間運動をしていなかった。
まともな運動は、昨年10月扇ノ山の枝尾根を歩いたのが最後だろうか。

1週間前、久しぶりに標高差600m弱の山歩きをしたら、ふくらはぎの筋肉が悲鳴を上げて2・3日痛かった。

ほぼ痛みが消えて、丁度トレーニングに良い頃。でも今日は、家を出たのが午後2時過ぎで、時間も遅いので簡単に登れる駒ノ尾山に行く。

鳥取市から鳥取自動車道を走り、西粟倉で降りて大規模林道 粟倉・木屋原線に入り、林道ダルガ峰線で駒ノ尾登山口を目指す。

途中の林道で尾根の休憩舎が見える。
新緑の駒ノ尾登山口(標高950m)。 林道で見た休憩舎。
標高1150mの展望台。 駒ノ尾山頂(1280.5m)に到着。
標高差335m距離2km程で急な傾斜はありません。
山頂から東を望む。
右に後山・舟木山、左には三室山も見える。
北の展望。

中央に新緑の大海里山(1206.8m)があり、その左の伐採された山がダルガ峰。大海里山の右の白い点はちくさ高原スキー場のリフト終点。

中央上は東山(1388m)。その右の雲から頭を出しているのは扇ノ山(1309.9m)。

東山は直前まで雲が懸かっていた。下は5分前の写真。
こう書くと、新緑の中の楽しい登山で終わってしまうが、歩いていて駒ノ尾山の変化が気になった。

写真は登山道横の斜面。
数十メートル先まで見渡せる美しい林。
いや確か以前ここは笹が一面に広がっていた筈だ。

笹枯れというか、鹿の食害で笹が消えたのだろうか。若干緑色の葉が見える。これは鹿が嫌うウリハダカエデという樹木の葉です。

春先なので、これから芽吹いてくる植物もあるかも知れないが、林の下草が消えた。
左の写真は同じ場所。左端の樹木が上の写真中央の木。
平成20年9月7日の林。

登山道横は少し高い笹が生え、樹木の下には低い笹が一面に広がっている。
今回平成26年5月23日撮影。

道の両側は刈り払ったように綺麗だ。
平成17年9月25日の同じ地点。
写真中央の木は上の写真では無い。倒れてしまったようだ。

尾根横の笹は高さ50cm以上か。
休憩舎の手前。
今回平成26年5月23日撮影。

登山道横に笹はほとんどない。
平成20年9月7日。
左の木は上の写真と同じ木。

登山道の両側は背の低い笹に覆われていた。
いつも写している定点で年ごとの変化を比較。
今回、平成26年5月23日に撮影。

林の下は地面が剥き出しで、ほとんど植物が無い。
平成25年8月26日。
昨年は標識をアップで撮っていて、周辺がほとんど写っていない。
仕方なくトリミング。

数は少ないが、新しい笹が芽吹いている。
鹿の食害だけでなく、笹枯れ現象が起きているのだろうか。
平成23年11月17日。

地面には笹の枯れた茎が残っている。
平成22年11月14日。

上の写真より茎が多い。
平成21年8月16日。

少ないが笹の葉が見える。
平成20年9月7日。

笹の葉が多い。
今から9年前の平成17年9月25日。

標識の周りは、刈り込んだのか笹が低いが、日当たりの良い登山道脇は、丈の高い笹が濃密に生えていた。高さ1m程あるようだ。

残念なことに、私は鹿の影響を受けていない駒ノ尾山を知らない。

私が初めて駒ノ尾山に登ったのは平成15年。その時は後山から縦走して登ったし、当時から鹿の姿を良く見た。
周りが裸地になっても元気な植物がある。

有毒成分があるアセビ(馬酔木)だ。
マムシグサの幼株が群生している。

もちろんこれも毒のある植物。
ミカン科で、触ると独特の香りがして鹿が食べないマツカゼソウが、一面に生えていた。葉は3回3出羽状複葉で面白い形。

平成25年8月26日。
道沿いに繁茂しているのはイワヒメワラビ。イワヒメワラビは秋に枯れ春に芽吹く夏緑性のシダ。日当たりの良い場所を好み、日当たりの悪い林内は好まない。これも鹿が食べない植物。

写真は平成25年8月26日に撮影。

他に鹿が好まない植物としてミツマタがある。ミツマタは中国原産の落葉低木で、和紙の原料として各地で野生化している。

駒ノ尾山は、鹿が食べる食べないで、植物の選択がされているようだ。笹枯れ現象も関係するのかも知れないが、他の動物や昆虫にとって、生きていくのに必要なものが無くなれば消えるしかない。

もう一つ気になること、林に下草が無くなったせいか、山全体の乾燥化が進んでいるように感じた。

駒ノ尾山を見ていると、将来の鳥取県の姿が見えてくるようだ。
鳥取県でも、もう一部では同じようになっているとの噂も聞く。
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