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 久松山から氷ノ山が見えるのか?1 平成24年11月16日 所在地:鳥取県東部
この春、以前撮影した写真を見ていた。
その中で気になったのが氷ノ山の頂上で写した写真だ。

氷ノ山で植物を探し、あちらの谷こちらの斜面と彷徨し、日が傾いてもう植物の写真も撮れず、その後ついでに山頂でも見ておくかと登る。

いくら日が長い季節と言っても、そんな事をすれば頂上に着くのは日没になってしまう。
山頂に着いて振り向けば夕焼けが綺麗で撮影した。

日時は平成22年7月18日午後7時12分。夏至を1ヶ月近く過ぎた頃だ。

写真はデジカメの一番広角、35mmフィルム換算で焦点距離36mmで撮影。
(これ以降、焦点距離の35mmフィルム換算を省略。)
綺麗な夕焼けを拡大してみると湖山池が写っている。手前左の山は若桜町の陣鉢山。

そしてその右に見える黒い山の向こうにも山の影が見える。
写真の左側、手前尾根の窪みに小さな三角錐の山がある。

山岳展望の解析ソフト「カシミール 3D」でこの山を確認すると、何と鳥取市の久松山だ。

夕焼けが綺麗で撮影しただけで、久松山が写っているとは気が付かなかった。

久松山の一つ右に見える山影は円護寺山。
更に拡大する。

手持ち撮影なのでぼやけた写真だが、三脚を使えばもう少しシャープになるのかも知れない。

カシミールで調べると、久松山手前左の山は、八頭町明辺の東南東2.3kmの1034mピーク。

氷ノ山と久松山の直線距離は30.2km。氷ノ山と明辺の奥山間の距離は11km。久松山と明辺の奥山間の距離は19.2km。
カシミール付属のカシバードで焦点距離500mmで鳥瞰図を描画。写真とほぼ同じ大きさにしてみた。

実際の展望は、右の水平な尾根と久松山がほぼ同じ高さだが、カシミールでは高く表示される。
久松山が実際より高く表示されるのは、最初カシバードの誤差と考えていたが、実は明辺の奥山尾根に生えている樹木を考慮していないことに後で気付いた。

この辺りはブナ林だと思うが、20m位の高さの樹木が生えているとして図を補正してみると写真とほぼ同じになる。


明辺の奥山の鞍部は標高1001m。1034mピークとの標高差は30m程。

右側の平坦な尾根は標高1020m位。鞍部との標高差20m位か。
2つ前の図で、久松山右に張り出した十神砦の尾根は標高210mで、山頂との標高差は53m。比較すると、写真で鞍部底から見えているのは久松山の上部55m位か。

上の写真では、久松山が右の尾根と同じ高さに見える。
鞍部の深さが20mならば、右図の距離で比例計算すると、久松山の可視部は20mの約3倍弱の60m弱となり、先程の目算とだいたい数字も合う。
こちらは焦点距離50mmで描画。

明辺の奥山の20m程の窪みがなければ氷ノ山から久松山は見えない。それも窪みの位置が久松山のピークとピッタリ合っている。
氷ノ山でも頂上から少しでも降りると久松山は見えないし、偶然とはいえ久松山と氷ノ山は何か赤い糸で繋がっているのか。
平成25年10月7日に氷ノ山に登りました。この日は天気が良く、霞も少ないので久松山を撮影。時刻は午後5時33分です。

デジカメを換えたので、写角は35mmフィルム換算で450mmの望遠に相当します。
上の写真をトリミングしました。

デジカメを換えたばかりで慣れておらず、うっかり画素数を最大に変更するのを忘れました。ドジだねぇ♪

本当はこの1.5倍の画素数で写せました。

しかし、安物デジカメの悲しさでズームレンズのボケの方が大きいようです。

それでも、久松山の向こうに鳥取港の堤防が写っています。
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