牛ヶ峰 平成17年4月24日 所在地:鳥取・兵庫県境
春になって、やっと山歩きをしようと思って家を出ました。毎年春先の足慣らしの山「牛ヶ峰」に登ります。 この山は兵庫県と鳥取県の県境にあり、今は兵庫県側の越坂からしか登山道がありませんが、以前は鳥取県からも道があったようです。
写真は鳥取県の岩美郡蒲生より牛ヶ峰を撮りました。
牛ヶ峰の山体を兵庫側から見てみます。先程鳥取側から見たのと違い結構急傾斜です。 写真中央左にすごい傾斜の斜面が見えると思います。これは今から1100年程前この山の山体が山崩れで滑ったあとです。 詳しい資料はありませんが言い伝えは残っています。
越坂集落の上の登山口です。何だか楽しくないことが書いてあります。クマさんが居るのか、 鈴持ってないよ。と言うことで時々奇声を発しながらの登山となりました。
頂上三角点です。色々登頂された方が印を残してます。途中の写真がないですが、 久しぶりの運動でヒイヒイ言いながらの登山でして、ゆとりがありませんでした。
山頂の三角点周辺の様子。周りは藪で見晴らしは効きません。昔この山に登ったときは櫓が組んであり、 櫓に上がれば扇ノ山に続く尾根が見え、少しは周辺の景観を楽しむことが出来たのですが、今はありません。
山頂から少し下りてみると残雪があり、道のような物が見えます。この山は何度も登っているのに今まで気付きませんでした。 跡を辿ってみることにします。
道は山体を回るように続きます。
途中わざと段差をつけたようにも見えます。
段差はあるものの道は上に行くでも下に行くでもなく、2〜300m山体を回ります。
近年付けた道とも思えませんし、ひょっとしてこれは中世の城の帯曲輪かも知れません。 昔この山は牛ヶ峰十二坊といい、近郊の信仰を集め栄えていたのですが、 織田信長の命により中国征伐を行った羽柴秀吉が攻め滅ぼしたお寺です。 その関係で一種の山城として帯曲輪が造られたかも知れません。
牛ヶ峰神社のすぐ後ろ三角点への登山口脇に五輪塔がひっそりとあります。 毎年直すのですが雪のせいかひっくり返ったりしています。
牛ヶ峰神社本殿です。何分豪雪地帯のため雪囲いが作ってあり、本殿に施された彫刻を見ることが出来ません。 暗くなってきたためストロボ一発になってしまいました。
本殿下にある灯籠。壊れていますが、かなり立派なものです。
本殿の下にある境内。ここには籠り堂らしき建物もあります。右に階段がありますがそれを真っ直ぐ進んだ写真左の部分に、 昔鳥取県側に降りたであろう道の痕跡があります。
境内の本殿登り口の脇にある地蔵様。下の升にすぐ横の五輪方向から水を引いていたようです。
石段横にある五輪です。この周りは足許がぬかるんでおり、山頂近くにかかわらず近くに水源があるようです。
手水鉢の様な石造物、また庭園の痕跡もあり、 牛ヶ峰神社のかっての繁栄を物語るものがあちこちに見受けられます。
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