春・牛ヶ峰 平成19年4月15日 所在地:鳥取・兵庫県境 蒲生峠南
春です。今日は午前中から外出できる。でも遠くの山に行く時間は取れないので牛ヶ峰に登ります。

登山口の近くでイチリンソウの生えている場所を見に行く。残念ながらまだ蕾。ちょっと早すぎたようだ。
近くでタチツボスミレが咲いていた。これは、日本全国の平地から少し高い山まで、どこでも生える春を告げる花です。
今日は快晴だが黄砂が凄く、近くの山も黄色く霞んでいる。タイムトンネルのような参道を登る。
今年は、異常気象の暖冬でおかしな天気だった。それでも春は春。ワクワクウキウキする。
牛ヶ峰神社の境内手前の階段。例年、この時期は雪が残っていることも多いが、今年はもちろん皆無。
境内にはミヤマカタバミが沢山咲いていた。この花は日が昇ると開き、傾くと花をすぼめる。正午ごろ山頂にたどり着くことの少ない私は満開の花を余り見たことがない。今日はそこら中に咲くミヤマカタバミに祝福された。

私は、ミヤマカタバミと近縁種のヒョウノセンカタバミの違いを知らないので、判定できないけれど。
境内にある庭園の部分。石造物は身を清めるための手水舎のようで、昭和十年3月に奉納されたものです。
牛ヶ峰神社本殿。右端の灯籠は文政十二年(1829年)に奉納された物です。
本殿奥の尾根を登り、三角点の山頂に行きました。その後西南西に延びる尾根の踏み跡を下ると、北側にハーフパイプを大きくしたような地形があった。面白いので下ってみる。少し傾斜が強くなってゆく。
適当なところで東に斜面をトラバースすると、突然大きな削平地が現れた。十分にお寺を建てられる広さがある。大きく山を削って削平しており大工事だったろう。
更に斜面をトラバースすると、少し小さな削平地があり、その先に道が現れた。
先程の大きな削平地はこの道の上にあり、この道が連絡道のようだ。
道を辿ると境内の階段下の道と繋がっていた。どうも鳥越集落に行く道のようだ。

牛ヶ峰神社はかって因幡・但馬の両方の村の産土神だったが、江戸末期に因幡の村が離れ、この道が使われることはなくなった。
参道を下りながらヒトリシズカを探す。少し花の時期が早く、やっと咲いている物を見つけた。
登る途中に、雑木林の先に杉の植林された平地が見えたので、下りに寄り道する。

山が地滑りして出来た地形の様だ。雑木林が芽吹く前で遠くから見えたのだった。
植林地は広大な平地なので、寺院を多数建てることが出来る。
秀吉(実際は羽柴秀長)は牛ヶ峰十二坊を焼き尽くしたと言い伝わっているが、今日見つけた山頂近くの削平地やこの平地に宿坊が建っていたのだろうか。
下は少し傾斜しながら参道の方に続く。
参道に出る部分は堀切のような道となっていた。
帰宅後国土地理院の航空写真を見ると、山頂の西側に他の削平地があるようだ、また探してみたい。
 P 駐車スペース
 A 牛ヶ峰神社本殿
 B 三角点山頂
 C 新しく見つけた削平地
 D 小削平地
 E 広大な平地

Eの広大な平地は地図を見れば当然のようだが、実際地図以上に平地だった。

牛ヶ峰の山体は急傾斜が多く、十分注意してトラバースを行ってください。場所によっては50度以上の傾斜地となっており、とても危険です。
「牛ヶ峰山」の「ヶ」の字の斜面は奈落の底です。私では登れません。
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